第84回勉強会開催報告
第 84 回勉強会
■テーマ
金利上昇・価格暴騰の今、現場で起きている住宅ローン最新事情 ―変化する市場のなかで顧客を守るためにFPが提案すべきこと―
■参加人数
35 名
■会員参加人数
うちWAFP会員は 32 名
■報告内容
講師:平井美穂氏
今回は、住宅購入相談の豊富なご実績をお持ちの平井美穂先生に、「金利上昇・価格高騰の今、住宅ローン最新事情」をテーマに、住宅市場や住宅ローンの現状、そして住宅購入相談の実務について学びました。
まず初めに先生のご経歴をご紹介いただきました。現在の独立系ファイナンシャルプランナーに至るまでの道のりや、その過程で感じて、考えてこられたことに深く共感しました。中でも特に印象に残ったのは、「自分の得意分野であり、かつ社会の役に立つことを通じて、社会のニーズに応える」という視点から、住宅ローン相談に特化されたというお話でした。また、活動を始めた当初は、返済に苦しむ方々の相談が多かったというエピソードには驚かされました。
続いて、住宅市場の現状について、具体的なデータとともに詳しくご説明いただきました。首都圏を中心に住宅価格がかつてないほど高騰し、「家を買う」ということ自体が今、非常に難しくなっているとのこと。実際の物件事例もご紹介いただき、その価格に驚くとともに、現状の厳しさを実感しました。また、価格高騰に伴うローン借入額の増加により、50年ローンやペアローンといった選択肢の活用が広がっている現状もご紹介いただきました。
その後の事例研究では、グループワークを通じて、実際の住宅ローン相談対応のポイントを学ぶことができました。「なるほど」と思ったのは、65歳時点でのローン残高や住宅費負担率(平均データとの比較)などをデータで示すことで、リスクを顕在化させ、最終的な判断をお客様自身に委ねるというアプローチです。「正解はお客様の中にある」という先生のお言葉が心に残りました。
平井先生、研修委員の皆様、有意義な学びの時間をありがとうございました。
参加者(中川美加子さん)の感想