Event Report

開催報告

■第82回勉強会

■勉強会・イベントテーマ
『日本における金融経済教育の現状とFPに期待する役割とは?』

■参加人数
27名

■会員参加人数
うちWAFP会員は23名

■報告内容
第82回 WAFP関東勉強会
講師:柿野 成美 氏

今回は、長年に亘り消費者教育に携わり、ご自身もCFP資格を保有しておられる柿野成美先生をお招きし、金融経済教育の現状についてご講義いただきました。

今年は、金融庁にてJ-FLEC(金融経済教育推進機構)が設立され、政府主導で金融経済教育への取り組みが始まった熱い年です。そのタイミングでJ-FLECの運営委員も務められている柿野先生のお話を拝聴できたことは非常に有益でした。

講義では、金融経済教育のこれまでの歩みを踏まえた上での定義の説明、J-FLEC(金融経済教育推進機構)の設立背景と目的、そして、金融経済教育よりも歴史の古い消費者教育についての紹介がなされ、最後にFPとしての役割についての意見交換が行われました。

特に心に強く残ったのは、消費者教育に造詣の深い柿野先生ならではの消費者教育と金融経済教育の融合を感じさせるお話でした。
消費者教育とは、自立した消費者の育成を図るもので、「自立した消費者」とは合理的な意思決定をすることができ、売買契約などの被害を避けることのできる能力を持つとともに、公正かつ持続可能な社会の発展のために積極的関与する消費者を意味します。「自立した消費者」に金融リテラシーは不可欠であり、その向上を目指す金融経済教育とともに連携して、より良い社会の実現に参画する人々を育成することが求められているとのことでした。
FPとして行う持続可能な家計の相談対応のその先に、持続可能な社会への貢献という視点を取り入れることは、とても素敵なプラスαです。
会の最後に、FPとして活動されている参加者の方からの「資産形成や家計管理に加えて、特にお金の使い方、お金を通じて社会との付き合い方も意識していきたい。」というコメントが多くの参加者の気持ちを代弁していたのではないかと思います。

最後に、この素晴らしい勉強会を企画、運営してくださった皆様に感謝申し上げます。本当にありがとうございました!

向 明美

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