2024年10月19日開催「発達障害・ADHD・適応障害」
■テーマ
発達障害・ADHD・適応障害
■講師
朝妻秀子氏(心理カウンセラー)
■会場
オンライン開催(Zoom)
■参加人数
12 名
■WAFP会員参加人数
うちWAFP会員は 12 名
■報告内容
今回の心理ラボでは、「発達障害」や「ADHD」「適応障害」の方へどのような対応が求められるのかについて、教えていただきました。
私自身は、周囲や顧客に発達障害に該当するような人はあまりいないため、発達障害の傾向がみられる方がどのような反応や言動をしがちなのかイメージできずに参加しました。
講座では、朝妻先生だけでなく参加者の方々の具体的な経験談を聞かせていただきました。例えば、発達障害(疑いを含む)の人は、特別強い聴覚や体感覚などを持っていたり、アドバイスを行うFPに対して心のシャッターを下ろすのが早い傾向にあったりするといったお話です。ほかにも、発達障害自体の特性だけでなく、社会からあまり好ましくない反応をされたことによる2次的影響で身に着けたものであるといった話もあり、発達障害の方の反応をどう捉えるかが今後は変わりそうです。体験談や実例を聞けたため、本を読んで学ぶことに比べて、より納得感を伴って学ぶことができました。
今回の講座の中で私が最も心に残ったのは、参加者が言った「FPは選択肢を見せる仕事だ」という言葉です。お金のことは人生に深く関わることですし、最終的には本人が自分の責任で選ぶものです。しかし、障害手帳を取得して特有のメリットを享受することや、相談者自身の特性に合った仕事を選ぶこと(人を避けられる在宅ワークや、興味のある分野の仕事、特異なことを活かせる仕事など)、似た感覚を持っている人の対処法が参考になることがあること等、あらかじめ提示できる選択肢を多く持っておけば、相談者はより自分が快適に過ごせる方法を選びやすくなるでしょう。また、「わかろうと寄り添ってくれること自体が相談者の励みになることがある」という言葉にも、勇気づけられました。
FPは、人生を通してつきあっていける相談者の家族でもないですし、病名の診断や薬の処方ができる医者でもありません。場合によっては、1回や2回の短時間しか、相談者と話すチャンスをもらえません。
FP相談の場で、家計改善を始めてもらうとか、不安が消えるなどの、わかりやすく目に見える結果は出せないかもしれません。それでも、相談者に寄り添うことや、様々な選択肢を提示することで、相談者のその後の生き方にプラスの影響を与えることができるように、精進していきたいと思いました。
発達障害について知るだけでなく、アドバイザーとして大切なことを思い出す2時間となりました。朝妻先生、いつもありがとうございます。
張替 愛